英語を話せるかどうかは、英語力に比例しない
英会話スクールで教える中で分かったことがあります。
それは’英語力’と’英会話力’は比例しないこと。
初心者向けのオンライン英会話スクールで教えてきましたが、おもしろいことにTOEIC800点持っている方や英文学科卒の方も受講者として入会してきたのです。そんな生徒さんが口をそろえて言うのが「読めるけど話せない」ということ。難しい単語も文法も知っているのに、なぜ話すことができないのでしょうか。
英語を話せない原因
それは、
・英作文ができない
・会話が続かない
が主な理由として挙げられます。
まず英作文ができないという点について。
学校で英文を作る方法って習いましたか?問題集の解説は聞いたような気がするけど、ちゃんと習ったことはないという方が多いのではないでしょうか?これまで担当してきた生徒さんたちの多くが、基礎英語力はありそうなのに英作文ができない方ばかりでした。英語を話せない理由の一つとして、「英作文の仕方を知らない」ということがあげられそうです。
それは何も、『「犬が好きです」という文章を英語にしなさい』という問題は解けるよ!だから英作文はできなくないと思うんだけど・・・ということではありません。
なぜ問題集は解けるのに自分で言いたいことを英語にできないのか。それこそが本質だと考えています。
英会話の流れを見ていくと
相手から質問される→相手の質問を聞き取る→質問の意味を理解する→何を答えるか考える→英作文する→相手に伝える→それについてさらに質問されたり意見を言われたり→それを聞き取る→以下同じ
という流れになっているはずです。
この中の「言いたいことを考える」ところと、「英作文する(英語にする)」のパートが苦手な人こそが、英語を話せないといっている人たちなのです。
さらに、英語を話せるようになりたいといっている人たちは、外国人とスラスラ英語で会話している状態をイメージしています。中には自分でなんとか英文にできる生徒さんもおられますが、「ぱっと言葉が出てこない」とか、「難しい」とか、「一回では伝わらないことが多い」という人がほとんどなんです。
総じて「英作文ができない」ということが一つの原因として挙げられます。
次に会話が続かないという点について。
外国人とカリフォルニアで会話をしたときこうを想像してください。こう聞かれたら何と答えますか?
Have you already been to Disneyland?
Yes,またはNoと答えたでしょうか。
英語ではそれでは不十分なんです。
英会話スクールでは、Yesと答えたあと、必ず追加で質問してくるはずです。どうだった?とか、いつ行ったの?とか。Do you like~?についてYesと答えたら、なぜ?と必ず聞かれます。というのは、英会話では「結論+詳細」を必ずセットで話します。これは英会話の暗黙のルールだと思ってください。
内容にもよると思いますが、英語話者は聞かれる前に追加で話します。
カフェで話したお客さんは、どこから来たのかという問いに対してこのように答えてくれました。
“I’m from the US. I’ll go to Kyoto, Osaka, Hroshima, Kyushu and also Korea.”
どこから来たのかということだけを聞いた質問に対し、今後の予定まで教えてくれたんです。さらにこの後こんな会話をしました。
“Wow! You’ll be busy!”
“Yeah, lol. This is my first time and I’m so excited!”
こうやって会話を広げていきます。
英会話が苦手という人の中には、「何を話していいのかわからない」「Yesだけ答えて満足して受け身になってしまう」という人が多くいます。
自分から会話を続けられないということが英語を話せない理由の一つと考えられるでしょう。
話せないと思っているならこれを意識して
特に英文を作れないという質問を頂きますが、いつもこのようにお伝えしています。
「どうすればいいのかを考える」
言語が変わっただけでコミュニケーション自体は日本語での会話とさほど変わりません。日本語での会話でやっていることをやればいいのです。
例えば女優さんの名前が出てこない時、どうしますか?
きっと「あの作品の何役で、あと紅白にも司会として出ていて・・・」と周辺情報を伝えるでしょう。
英語も同じです。言いたいことをそのまま単語で言えないのなら、違う言い方にしてあげればいいんです。
英語力より日本語力
そういう意味では英語力だけがあればいいというわけでもないので、むしろ工夫する力が必要です。日本語で違う言い方にしたり違う説明の仕方をしたりすれば、自分の知っている範囲の単語と文法で英語にできるでしょう。
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